地域における肝疾患診療体制の充実と医療水準の向上を目的として、各都道府県に肝疾患診療連携拠点病院が指定されており、徳島県では徳島大学病院がその役割を担っています。肝疾患診療連携拠点病院には、肝疾患に関する医療情報の提供、患者や家族への相談支援、地域医療機関との診療連携の推進、ならびに肝疾患に関する普及啓発などの役割が求められています。徳島大学病院では、これらの業務を担うため肝疾患相談室を設置し、地域の肝疾患診療を支援しています。
肝疾患は、肝炎ウイルス感染をはじめ、自己免疫性、アルコール性、脂肪性、薬剤性、代謝性など様々な原因によって発症します。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状が乏しいまま病気が進行することも少なくありません。そのため、早期発見と適切な医療機関への受診につなげることが重要です。
健康診断などでALT値が30 U/Lを超える場合には、かかりつけ医で原因を確認し、必要に応じて消化器内科などの専門医療機関で精密検査を受けることが推奨されています。このようなかかりつけ医と専門医療機関との診療連携を推進することも、肝疾患診療連携拠点病院の重要な役割の一つです。
徳島大学病院の肝疾患相談室では、患者さんやご家族への相談支援や医療情報の提供を行うとともに、地域の医療機関や行政、医療従事者と連携し、肝炎ウイルス感染者の早期発見と治療への結び付けを推進しています。また、市民公開講座などを通じて肝疾患に関する普及啓発活動にも取り組んでいます。
今後も肝疾患診療連携拠点病院としての役割を果たしながら、徳島県における肝疾患診療の向上と患者さんの健康に貢献していきたいと考えています。
